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これは金利が上昇すれば、いったん払い戻して、高金利の定額貯金に預けかえることができるということだ。 金利が高いときに預けたものは、金利が下がり始めてもそのまま預けておけば最長10年まで当初の高金利を享受することができる。
利用者の側もこの特徴をよく心得ていて、80年4月から2月にかけては年8%という高利率であったため、低金利の定額貯金が一度払い戻されて、新たに高金利のものに大量に預け入れられている。 80年度が、預入れ額ばかりでなく払戻し額においても多いのはそのためである。
金利の高かった90年度から91年度にかけても、同じような現象が起こっている。 しかし、利用者にとって有利な商品は、それを提供する金融機関にとっては厳しい商品となる。

高金利の定額貯金のかなりの部分は、最長10年間にわたり預け入れられ、金利が低下する局面でも定額貯金の支払利子率は長期にわたって高止まりすることになる。 また、逆に、金利が上昇する局面では、低金利の定額貯金では、こうした商品性をもつ預金は民間金融機関ではつくれないのだろうか。
結論からいうと、これはまず不可能である。 理論的にはオプションを使えばこうした商品を設計することはできる。
しかし、オプションは売り手と買い手がいるから取引が成立するのであって、これほどの規模のオプション取引を吸収できる市場は存在しない。 万が一できたとしてもオプション料はとてつもなく高いものになり、でき上がった預金の金利は極めて低いものにならざるをえないだろう。
やはり、定額貯金は採算に一喜一憂しなくてもすむ国営の郵便貯金だからこそできる商品なのである。

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